内容説明
軍部が国策決定に大きな影響を与えた昭和戦時期、日本海軍はどのような政治的特徴を持ち、日中戦争の拡大や対米戦の開始、終戦の決定にいかなる役割を果たしたのか。米内光政、高木惣吉ら海軍将校の行動を分析して、首脳部と中堅層の対立関係などを解明する。陸軍を抑止できなかった海軍組織の特質を探り、昭和戦時期の政治史研究の深化をめざす。
目次
戦時期の政治史研究における海軍
第1部 戦時期の海軍の政治的特徴(海相就任前後の米内光政;第一次日独伊三国同盟交渉における海軍;調査課によるブレイントラストの設立とその影響;対米開戦決定の政治過程における海軍)
第2部 終戦の政治過程における海軍(東条英機内閣末期における海軍の倒閣運動;小磯国昭内閣における海軍;対ソ和平交渉決定過程における米内光政;ポツダム宣言受諾前後の米内光政)
戦時期の政治過程における海軍
著者等紹介
手嶋泰伸[テシマヤスノブ]
1983年宮城県に生まれる。2006年東北大学文学部卒業。2011年東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了。日本学術振興会特別研究員(PD)・東北学院大学非常勤講師を経て、福井工業高等専門学校一般科目教室助教。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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