幕末維新の政治と天皇

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  • サイズ A5判/ページ数 553,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784642037778
  • NDC分類 210.58
  • Cコード C3021

出版社内容情報

幕末の政治史の中で、なぜ近代日本国家は天皇を必要としたのか。条約勅許問題に端を発する朝廷権力の政治的浮上から、尊皇攘夷論時代をへて大政奉還、王政復古のクーデター、鳥羽伏見の戦いへとつながる複雑な政治過程を、天皇と「公議」をキーワードに鮮やかに解き明かす。薩長同盟に新たな解釈を加えるなど、幕末維新史に根本的な書き換えを迫る。

内容説明

近代日本国家はなぜ天皇を必要としたのか。条約勅許から王政復古へとつながる複雑な政治過程を、天皇と「公議」をキーワードに解き明かす。薩長同盟に新たな解釈を加えるなど、幕末維新史に根本的な書き換えを迫る。

目次

総説 天皇と「公議」をめぐる政治過程
第1部 朝廷の政治的浮上と薩長同盟の形成(長州藩の朝幕一体化構想;島津久光の率兵上京と尊攘論の台頭;尊攘論時代の開幕;八月一八日政変・禁門の変と長州;薩長同盟の成立 ほか)
第2部 新政体の模索と倒幕(「公議政体派」と「薩摩倒幕派」;大政奉還;王政復古のクーデター計画;王政復古クーデター;討幕の密勅と見合わせ沙汰書 ほか)

著者等紹介

高橋秀直[タカハシヒデナオ]
1954年兵庫県に生まれる。1983年京都大学大学院文学研究科博士後期課程(国史学)退学。1959年京都大学大学院文学研究科助教授。2006年1月22日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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saku

0
幕末の政治というと、尊王攘夷と開国・佐幕派の対決のように昔は思っていました。しかし、最近になってそうではないのではないかと思いこの本を読みました。この本は幕末が安いドラマのような一握りの悪意によって争いが起きるような世界ではなく、多くの人が理想や協調を探りながらも不安や面子・打算によって思わぬ悲劇を生み出してしまうような生々しいい現実だと知らせてくれました。もちろんこの本に書いてあることが真実であるとは限りませんが、それでも限りなく真実に近いのではないかと思わせる説得力に満ちた本であることは確かです。2012/09/08

denz

0
面白すぎる。これほど面白く、読みやすく整理された幕末史も珍しいのではないか。単純な「狂信的な攘夷論者」ではない孝明天皇論、薩長同盟は慶応元年に既に成立していたという指摘、徳川慶喜と薩摩は天皇・公議政体論という政治構想において一致しており、その後の政治過程はそこでの主導権争いにすぎない、というアイデアにはなるほどと思わせる。慶喜は、「徳川絶対主義」など考えていなかったのだ。2011/07/04

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