内容説明
第一次世界大戦、中国の分裂など、大正期は「国際的経済戦争」という対外危機意識が高まった時代であった。官僚・軍・政党などの共通認識であった「挙国一致」論をキーワードに、彼らの競合を分析し、構造解明に迫る。
目次
第1部 「桂園権」時代(「情意投合」の意味;第一次護憲運動の政治過程)
第2部 第一次世界大戦と政界再編成(第二次大隈内閣の構造;第一二回総選挙と憲政会の誕生;寺内内閣の成立過程 ほか)
第3部 第一次世界大戦後の政治状況(「介在型挙国一致」グループの動向;後藤新党をめぐる動向;田中義一内閣樹立運動)
結語
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
spanasu
2
「介在型」と「直結型」という2つの「挙国一致」をキーワードに大正期の政治を描く。原敬から政党内閣の間の、軽視されがちな寺内や山本内閣の時期の挙国一致への流れが描かれ、大正期の大隈や後藤といった大物や、それを担ぎ上げる側近たちの動きがわかる。この「挙国一致」が昭和の体制へとつながると考えると興味深い時期であることがわかる。2019/06/30
でん
0
この本は大正なり、大正から連続する昭和なりを勉強する際には是非とも読んでもらいたい一冊。なぜ今まで読まなかったのかと後悔すらあります。2014/12/04
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