内容説明
日本列島の南と北に存在する“周縁領域”。琉球の境界性、樺太先住民交易とアイヌなど、南北地域の特質を東アジア世界との関わりから解明。さらに大坂市場など南と北をつなぐ地域にも触れ、近世地域社会の姿を描き出す。
目次
1 南からの視座(近世日本の境界領域―琉球の視点を中心として;中国に対する琉日関係の隠蔽政策と「道之島」;近世琉球における綿子の生産―久米島への供給体制を中心に;近世琉球と「日本の国境」―唐人証文の分析)
2 南と北をつなぐ(大坂市場と琉球・松前物;天保期における抜荷問題と新潟・蝦夷地)
3 北からの視座(十八~十九世紀の北太平洋世界における樺太先住民交易とアイヌ;アイヌの霊送り儀礼と場所請負制;海峡を越える地域間交流;「蝦夷征伐」と地域史認識―津軽地方の田村麻呂伝説を中心に)
著者等紹介
菊池勇夫[キクチイサオ]
1950年青森県生れ。1980年立教大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。宮城学院女子大学教授
真栄平房昭[マエヒラフサアキ]
1956年沖縄県生れ。1986年九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。神戸女学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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