内容説明
本書は、宮座と村落について史的分析を行なおうとするものである。宮座は、中世の惣村・惣荘、近世の村・村々の連合と関わりの深いものと考えられ、中世から近世にかけての、日本の社会の基盤であり、大多数の人びとの生活の場であった村落共同体について、究明するための恰好な窓の一つであると思われる。
目次
第1部 研究史と問題(宮座と村落;祭祀頭役制と当屋制)
第2部 祭祀頭役制と当屋制(鎮守社の頭役と在地領主;宇都宮・今宮明神の頭役;檜原春日社と武水別八幡宮の頭人)
第3部 中世・近世の宮座と村落(中世の宮座と〓次階梯;中世末における湖東の宮座;大和小南の宮座と女房座;伊勢地方八王子社の結衆と当屋;若狭宇波西神社の田楽頭と宮座;近世紀伊尾鷲の宮座と持合山;近世佐渡国仲地方の祭礼と長百姓;関東における草分百姓の座居と宮座)