内容説明
朝廷を支える諸官司の運営システムは、時代の推移に伴い合理化が進められてきた。実務役の下級官人職の動向に注目し、近年研究が深化する中世の官司を検討。朝廷制度の特質から「国家」について考察し、実像に迫る。
目次
第1部 下級官人から見る政務運営構造(外記局における中世的体制の成立;局務中原氏と公事情報;官務「家」・局務「家」の成立;鎌倉中後期の中原氏西大路流―尊経閣文庫所蔵『外記日記(新抄)』を通して
「非官司請負制的」経済官司の運営体制
「官司請負制的」局務家相伝諸寮司の運営体制
暦道賀茂氏の変遷)
第2部 古記録から見る政務運営構造(中世における具注暦の性格と変遷;『兼仲卿記』にみる暦記の特質;中世朝廷社会における公卿称号)
著者等紹介
遠藤珠紀[エンドウタマキ]
1977年愛知県に生まれる。2006年東京大学大学院人文社会系研究科単位取得退学。現在、東京大学史料編纂所助教、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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