内容説明
中世の在地社会は、村落と村落とが互いに関係しあい複雑にからまりあうなかで固有の世界をつくりあげていた。一揆・相論の際に村落住民が示す行動を追いかけることによって、そこでの対立と結合の実態を明らかにする。
目次
1 在地社会の相論(水論と村落―天正二十年の摂津の水論を中心に;飢饉・一揆・神慮の世界 ほか)
2 在地社会の検断(風聞と検断;村落の検断 ほか)
3 在地社会の情報伝達(「物言」について;「旅引付」の情報世界 ほか)
付論 在地社会の諸様相(南北朝・室町期の公田と農民―播磨国矢野荘を中心に;「符」、その後の展開)