内容説明
古文書学や社会経済史に偉大な業績を残した著者の、著書に収録されなかった論文を集成する。徳政免れのための売券や祠堂銭の研究は注目され、他にも古文書学や荘園の検注や灌漑に関する論考を収める。
目次
1 日本の古文書(日本の古文書;候文の歴史;偽文書について;伊那西岸寺の規式について―その文書目録を中心として)
2 中世荘園の諸問題(高山寺方便智院領小木曾庄について;中世検注における一・二の問題;庄園における検注使の生活実態―小木曾庄の雑事注文を中心として;中世における用水池の築造について ほか)
3 徳政と売券(永仁徳政に関する二三の問題;信濃における近世初頭の徳政文言について;預状についての一考察;中世における売買と質 ほか)