内容説明
中世末~近世初頭の伊勢御師文書を網羅的に蒐集することにより、日本の前近代社会で最大の巡礼センターであった伊勢(特に山田)を、その初発の段階において捉え、一個の巨大都市に成長した中世末期の巡礼センターが、「聖地」としてどのような構造に支えられていたか、また都市地下人(御師)や来訪する道者たちがどのような存在であったのかを、明らかにする。
目次
第1 中世末期の宗教都市(豊受大神宮遠四至;都市の境域;都市自治組織;御師と御宿職)
第2 御師と道者の存在形態―道者売券を回路として(宝徳~明応期;文亀~天文前期;天文後~慶長期)