内容説明
平安期、貴族はなぜ先例を重視し儀式を運営したのか。天皇の「御後」に祗候し、「赤色袍」を着用する摂関家故実に着目。故実の形盛過程を摂関家の政略と絡めて分析し、宮廷儀礼の政治文化としての意義を解明する。
目次
平安期の宮廷儀礼研究と本書の構成
第1部 儀礼にみる摂関家の動向(即位式における摂関と母后の高御座登壇;節会における内弁勤仕と御後祗候;摂関賀茂詣の成立と展開;摂関家における服飾故実の成立と展開―赤色袍の検討を通じて)
第2部 儀礼空間を形成する先例観と視線(摂家関の先例観―御堂流故実の再検討;儀式・先例からみた藤原頼通;宮廷儀礼における公卿の「見物」)
平安宮廷の儀礼文化と摂関政治
著者等紹介
末松剛[スエマツタケシ]
1967年福岡市に生まれる。1999年九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。2002年博士(文学)学位取得。現在、京都造形芸術大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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