内容説明
古代国家の成立と特質を追求する著者の研究は、大化改新に収斂し、そこからふたたび各方面へと展開していく。つまり大化改新は著者にとって核となるテーマである。本巻では、各論ともいうべき論考を収録する。「推古朝政治の性格」「大化改新と天皇権力」「大化の郡司制について」など、通説に対して衝撃を与えた諸論考を含んでいる。
目次
第4部 大化改新史の諸問題(推古朝政治の性格;大化改新と天皇権力;大化前後の大夫について;大化の東国国司について;鍾匱の制と男女の法;畿内制の成立;大化の郡司制について;大化のいわゆる薄葬制について;大化前代における皇室私有民―子代・御名代考;いわゆる品部廃止の詔について;天智朝の民部・家部について)