内容説明
ヤマト王権に匹敵する勢力を誇った地域王国“吉備”。巨大な前方後円墳(造山・作山)や『日本書紀』の反乱伝承は何を物語るのか。部民制や瀬戸内海交通、首長伝承、製塩、鬼ノ城、白猪屯倉、良吏政治など、古代吉備の全貌に迫る多彩なテーマを、最新の研究成果から解き明かし、東アジア史の中に位置づける。吉備路探訪に便利な遺跡案内も収録する。
目次
1 吉備その風土の起点―部民遣制にみるキビ王国
2 キビ的世界の形成
3 児島と海の道
4 吉備の首長伝承の形成
5 三~五世紀の大和・出雲・吉備
6 吉備の首長の「反乱」
7 吉備の塩生産
8 鬼ノ城と東アジア
9 白猪屯倉と蘇我氏
10 良吏を育んだ吉備
11 吉備路を歩く
著者等紹介
門脇禎二[カドワキテイジ]
1925年高知県生まれ、49年京都大学文学部卒、京都府立大学・京都橘女子大学名誉教授
狩野久[カノウヒサシ]
1933年北海道生まれ、56年京都大学文学部卒、前京都橘女子大学教授
葛原克人[クズハラカツヒト]
1942年岡山県生まれ、64年立命館大学文学部卒、現在ノートルダム清心女子大学教授
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