内容説明
日本の古代国家形成に隋唐帝国の及ぼした影響は、はかりしれぬほど大きい。本書は、当時の中国を中心とした、広大なユーラシア大陸を舞台とする諸民族の興亡を視野にいれながら、東海の島国日本と隋唐王朝とのかかわりを検証。外交・軍事、制度の摂取、人と物の交流、生活文化など各方面から総合的に探り、東アジア文化圏の姿を浮き彫りにする。
目次
1 隋唐世界と日本
2 隋唐交代と東アジア
3 朝鮮半島をめぐる唐と倭―白村江会戦前夜
4 外交関係―遣唐使を中心に
5 唐の律令と日本―租庸調制の継受と特質
6 唐の礼制と日本
7 「国風文化」と中国文化―文化移入における朝貢と貿易
8 都城―唐と日本
9 唐と日本の年中行事
10 唐と日本の仏教交流―入唐巡礼僧と来日伝法僧
11 唐の文物と正倉院