内容説明
近年古代史学界において、活発に論議されている詔勅や太政官符等、公式様文書に関する代表的論文を収録。さらに古代の上意下達・下意上達文書が、時代とともに変化することを、政治・社会的に考慮して古文書学的にとらえた名篇や、文書の機能的な面をリアルに再現した論文等をも収めた。
目次
第1章 天皇と文書(宣命に関する一考察―漢文詔勅との関係を中心に;騰勅符と謄勅符;大宝令勅符について;内待宣について)
第2章 律令国家とその文書(大政官符の分類について;奈良時代における太政官符について;宣旨考;平安中期の内覧について;下意上達文書の変遷―「解」より「申状」;蔵人所牒について)
第3章 公家の文書(御教書の発生―日本の古文書と経済的基礎構造の関係;家牒・家符・家使―〈律令国家〉の一断面;公家訴訟における文書の機能論的考察)



