出版社内容情報
医療・看護・介護の営みを《ケア》という視角から批判的かつ統一的に把握することで開ける新しい論点を提示する待望の書。
内容説明
ケアから現代社会を問い直すことで何がみえてくるのだろうか。医療・看護・介護の営みを「ケア」という視角から批判的かつ統一的に把握し、新しい論点を提示する。さらに従来の「生命倫理」の教育を反省するパートを設け、従来の生命倫理学の枠組みを超える、「ケアの社会倫理学」を提起する。
目次
序論 「ケアの社会倫理学」への招待
1 医療とケア(子ども・医療・ケア;高齢者医療とケア ほか)
2 看護とケア(実践知としてのケアの倫理;感情労働としてのケア ほか)
3 介護とケア(介護の町内化とエロス化を;ケアの淵源 ほか)
4 生命倫理教育の反省(生命倫理教育の反省;学校で話したこと ほか)
著者等紹介
川本隆史[カワモトタカシ]
1951年、広島市生まれ。1975年、東京大学文学部倫理学科卒。1980年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程を単位取得退学。1997年、東京大学より博士(文学)学位取得。跡見学園女子大学文学部、東北大学文学部を経て、2004年度より東京大学大学院教育学研究科の教員。専門は社会倫理学と応用倫理学。ロールズとギリガンから受けた衝撃をバネにして、正義とケアを兼ね備えた社会のあり方を構想する。また日米両国の原爆をめぐる「記憶」の歪み・偏りを正す作業を「記憶のケア」と名づけ、それを通じて「記憶の共有」にいたる理路を探っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。