出版社内容情報
“人の概念”を中核として把握されてきた日本の伝統的な通説に対して,行政行為を「特定の物的地位に対する規律」として理解することが可能であり,場合によってはそうした理解が必要であることを提示。行政行為論の視座転換を試みた意欲的論攷。
序章第1節 課題の設定/第1款 公用開始行為の法効果/第2款 行政行為論/第3款 課題の確認第2節 考察対象と行論第1章 行政行為における名宛人と物第1節 行政行為における名宛人/第1款 名宛人の存在しない行政行為?/第2款 不特定の名宛人に対する行政行為第2節 行政行為における物/第1款 物権的行為/第2款 対物処分第2章 法治国における対物的規律第1節 一般処分論の成功/第1款 一般処分概念の形成と実定化/第2款 実定法上の議論の展開第2節 対物行政行為論の蹉跌/第1款 対物行政行為論/第2款 公法における物の位置第3章 客観法における名宛人の行方第1節 客観法と法効果/第1款 Bordeaux学派の法行為論/第2款 条件行為概念の成立第2節 対物行為としての行政行為/第1款 行政行為の名宛人/第2款 行政行為における「物」終章第1節 再び行政行為へ第2節 理論的展望
目次
序章(課題の設定;課題の確認)
第1章 行政行為における名宛人と物(行政行為における名宛人;行政行為における物)
第2章 法治国における対物的規律(一般処分論の成功;対物行政行為論の蹉跌)
第3章 客観法における名宛人の行方(客観法と法効果;対物行為としての行政行為)
終章(検討の概要;行政行為論の視座転換)
著者等紹介
土井翼[ドイツバサ]
1988年北海道苫小牧市生まれ。2007年桐朋高等学校卒業。2012年東京大学法学部卒業。2014年東京大学大学院法学政治学研究科法曹養成専攻修了。同年東京大学大学院法学政治学研究科助教。2017年同特別講師。2018年一橋大学大学院法学研究科講師。2020年同准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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