出版社内容情報
春日 直樹[カスガ ナオキ]
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竹沢 尚一郎[タケザワ ショウイチロウ]
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内容説明
私たちの身近な経験とつながるさまざまな出来事や制度を人類学はどのようにみるのか、最新の成果をわかりやすく伝える入門テキスト。文化人類学を学ぶ1年生や、教養科目として学びたい人に最適。
目次
第1部 傷つきやすいものとしての人間(貧困;自然災害―被災地における手仕事支援の意義;うつ ほか)
第2部 文化批判としての人類学(アート;人間と動物;食と農 ほか)
第3部 人類学が構想する未来(自由;分配と価値;SNS ほか)
著者等紹介
春日直樹[カスガナオキ]
大阪大学名誉教授・一橋大学名誉教授
竹沢尚一郎[タケザワショウイチロウ]
国立民族学博物館名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうみや
16
有斐閣アルマは教科書っぽい体裁が多いが、本書は章ごとに異なる著者が自分の体験談もふんだんに取り入れて書いているエッセイ集に近い。テーマごとに日本とは離れた海外の文化と比較することで当たり前と思われがちなことを違う角度から眺めるのが文化人類学っぽい。2021/11/06
gecko
8
文化人類学の現代的な意義を考える入門書。1980年代まで一般的であったフィールドワークのあり方は21世紀に入り大きく変容している。また今日では、人々が直面する苦難や困難を理解し、私たちが置かれている世界のあり方を問い直そうとする研究が重要な位置を占めている。特に興味深かったのは、貧困、政治、自由、分配と価値の章。以下メモ。/政治:「多数決」に対する、アフリカ社会における「満場一致」の思想は、それぞれの立場がさまざまな思いを雄弁に語り続けることで、共同性=ともに生きることを確認しあう過程こそを重視している。2021/07/01
紫陽花
3
文化人類学がどういうものなのかを知れる本だった。他の文化のフィールドワークの切り口は、著者の価値観によるものも多いのだなと感じる。最終章のエスノグラフィの時代による変化の部分が興味深かった。2024/07/28
おさと
2
入門?なのか?2021/03/05
ヒラマサ
1
コツコツ読み進めていた本を読了。文化人類学ってこんなことしてるんだよね、こんな風に考えてるんだよねっていうのを、家族とか自由とか、いくつかの視点から俯瞰できる。大学1,2年生向けとはいえ少し難しい。ブックガイドの本も読みたくなりました。2021/10/01