出版社内容情報
「成熟社会」にふさわしい社会システム構築のために,社会と社会科学から排除された生とケアを取り戻し,「生を包摂する」総合的な社会理論を構築する。歴史的・人口学的・アジア的視点による一貫性のある理論的枠組みで初めて明らかになる落合社会学の全体像。
内容説明
「成熟社会」にふさわしい社会システム構築のために、社会と社会科学から排除された生とケアを取り戻し、「生を包摂する」総合的な社会理論を構築する。歴史的・人口学的・アジア的視点による一貫性のある理論的枠組みで初めて明らかになる落合社会学の全体像。
目次
生とケアを包摂する社会理論―20世紀体制を超えて
第1部 親密圏と公共圏の変容(親密圏と公共圏の構造転換―ハーバーマスを超えて;近代世界の転換と家族変動の論理―人口とジェンダー;アジア近代におけるジェンダー構築の論理)
第2部 ケアレジームの再編成(アジアの家族主義を再考する―ケアレジームの歴史と現在;アジアの共働き社会における子育てを支えるもの―中国・タイ・シンガポールの場合;グローバル化する家族―台湾の外国人家事労働者と外国人妻 ほか)
第3章 半圧縮近代としての日本(世界の中の戦後日本家族;歴代首相の国会発言に見る「家族」と「女性」―日本の停滞のイデオロギー的背景;縮んだ戦後体制―「つまずきの石」としての1980年代 ほか)
著者等紹介
落合恵美子[オチアイエミコ]
社会学者。京都大学大学院文学研究科教授。1987年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。兵庫県家庭問題研究所主任研究員、同志社女子大学専任講師、国際日本文化研究センター助教授、京都大学大学院文学研究科助教授を経て、2004年より現職。日本学術会議会員、比較家族史学会会長、フランス社会科学高等研究院ブレーズ・パスカル・チェアなどを務める。専門分野にはジェンダー、家族、人口の歴史社会学と比較社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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