出版社内容情報
諜報機関を20年以上に亘り取材した調査報道記者が、その誕生から今日までのCIAの姿を全て情報源を明らかにして書いた衝撃の書。
内容説明
時の大統領の歓心を買うために秘密活動に狂奔し、成功は過大に報告、失敗は隠蔽する。こうして「CIAは万能」という虚像は生まれた。一方で、国際情勢の分析を軽視するあまり、米国は東西冷戦の処理を誤り、湾岸戦争の悪夢に沈み、「9・11」の大破局に至った。歴史の厚いベールの向こうに見え隠れする諜報という「大義」の内幕。全米図書賞受賞。
目次
第3部(承前) ケネディ、ジョンソン時代―1961‐1968(「知恵よりも勇気」マコーンの辞任;「長い下り坂の始まり」新長官、ラオス、タイ、インドネシア;「その時、戦争に勝てないことを知った」ベトナムからの報告;「政治的な水爆」チェ・ゲバラ捕獲;「外国の共産主義者を追い詰める」ベトナム反戦運動)
第4部 ニクソン、フォード時代―1968‐1977(「あの間抜けどもは何をしているのだ」ニクソンとキッシンジャー;「米政府は軍事的解決を望む」チリ、アジェンデ政権の転覆;「ひどいことになるだろう」ウォーターゲート事件;「秘密機関の概念を変える」シュレジンジャーの挫折;「古典的なファシストの典型」キプロス紛争;「CIAは崩壊するだろう」議会による調査;「サイゴン放棄」サイゴン陥落;「無能で怯えている」ブッシュ新長官)
第5部 カーター、レーガン、ブッシュ・シニア時代―1977‐1993(「カーターは体制の転覆を図っている」カーター人権外交;「ただぐっすり寝込んでいたのだ」イラン革命;「野放図な山師」ソ連のアフガニスタン侵攻;「危険なやり方で」レバノン危機;「ケーシーは大きな危険を冒していた」イラン・コントラ事件1;「詐欺師のなかの詐欺師」イラン・コントラ事件2;「考えられないことを考える」ソ連の後退;「壁が崩れるときどするか」湾岸戦争とソ連崩壊)
第6部 クリントン、ブッシュ時代―1993‐2007(「われわれにはまったく事実がなかった」ソマリア暴動;「一体全体どうして分からなかったのか」エームズ事件;「経済的な安全保障のやめのスパイ」日米自動車交渉;「厄介な事態に陥っている」ウサマ・ビンラディンの登場;「これほど現実的な脅威はあり得ないだろう」9.11への序曲;「暗黒の中へ」ビンラディン捕獲作戦;「重大な間違い」イラク大量破壊兵器;「葬儀」灰の遺産)
著者等紹介
ワイナー,ティム[ワイナー,ティム][Weiner,Tim]
ニューヨーク・タイムズ記者。1956年ニューヨーク生まれ。CIA、国防総省などのインテリジェンスを30年近くにわたってカバーしている。ニューヨークのタウン紙『ソーホー・ニュース』からそのキャリアをスタートし、『フィラデルフィア・インクワイアラー』に移籍、調査報道記者として国防総省、CIAの秘密予算を明るみにだし、1988年ピューリッツアー賞を受賞。1993年『ニューヨーク・タイムズ』紙に移籍、99年までワシントン支局でCIAを担当
藤田博司[フジタヒロシ]
1937年生まれ。元共同通信記者。サイゴン支局員、ニューヨーク支局長、ワシントン支局長、論説副委員長などを経て、1995‐2005年上智大学教授、05‐08年早稲田大学客員教授
山田侑平[ヤマダユウヘイ]
1938年生まれ。人間総合科学大学名誉教授。元共同通信記者。ニューヨーク支局員、ブリュッセル支局長などを経て、2000年から人間総合科学大学で教鞭をとる
佐藤信行[サトウノブユキ]
1937年生まれ。元共同通信記者。ロンドン支局員、東欧特派員、テルアビブ支局長、ワシントン支局長、外信部長、編集委員室長などを経て、1997‐2003年和歌山大学教授。74年度ボーン国際記者賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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