出版社内容情報
戦前日本において会計システムの発展に寄与した企業家8名を取り上げ,制度・前例のない中で,独創的な発想とリーダーシップにより,ビジネスおよび会計実務上の課題を克服する姿を描く。投資資金調達やステークホルダーとの利害調整に光を当てた,新しい企業家列伝。
内容説明
複式簿記、減価償却、公認会計士。経済活動に欠かせないこれら会計システムが未整備だった戦前日本で経営者たちは、自らの信念・独創とリーダーシップによって、投資資金調達やステークホルダーとの利害調整に立ち向かった。会計・財務の革新に光を当てる、新しい企業家列伝。
目次
第1部 会計イノベーションへの視座(ビジネスリーダーによる会計イノベーション;両大戦間期における資金調達の多様化と減価償却)
第2部 会計システムのイノベーターたち(渋沢栄一 複式簿記の借方・貸方に苦労した日本近代経済の父;各務鎌吉 イギリス駐在経験を活かした会計プロフェッションの生みの親;神戸拳一 配当重視の会計処理を実施した甲州財閥の番頭;松永安左エ門 減価償却専用の子会社まで設立した当代随一のアイデアマン;池田成彬 減価償却会計を駆使した財閥銀行家;平生釟三郎 会計プロフェッションに期待した筆まめな企業再生のエキスパート;結城豊太郎 継続的な減価償却を推進した社債市場の改革者;小林一三 配当と減価償却のバランス重視で古巣を見返したプロ経営者)
終章 会計イノベーションが果たした役割
著者等紹介
北浦貴士[キタウラタカシ]
明治学院大学経済学部教授、博士(経済学)(東京大学)、公認会計士。2001年、東京大学経済学部卒業。監査法人勤務を経て、2012年、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。同年より明治学院大学経済学部専任講師、2015年より同准教授、2021年より現職。専攻:経営史、経済史、会計史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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