内容説明
「戦略と組織」の神話に挑み、「選択と集中」の罠に迫る。日立、東芝、GE、ウェスチングハウス、ジーメンスをケースとして、各国における総合電機企業の形成・変容・解体のプロセスを「多角化戦略」「事業部制組織」「範囲の経済」に焦点を当てて明らかにし、危機に瀕する20世紀巨大企業の命運を探る。
目次
序章 課題と方法
第1部 総合電機企業の形成―「戦略と組織」の神話(ジーメンス―自立的事業部にもとづく世界初の総合電機企業;ゼネラル・エレクトリック―多角化戦略の展開と分権化;ウェスチングハウス―2番手企業の多角化と組織革新;日立製作所―創発的戦略形成と工場独立採算制)
第2部 総合電機企業の解体―「選択と集中」の罠(ゼネラル・エレクトリック―コングロマリット化から解体へ;ウェスチングハウス―消滅への道;日立製作所―総合電機から社会イノベーション企業へ;東芝―選択経営の帰結;ジーメンス―収益性の向上をめざす選択と集中の戦略)
終章 総括と結論