出版社内容情報
伝統ある高級品ブランドのイメージが強いラグジュアリー産業は,じつはきわめて現代的な「新しい」産業だった。ヨーロッパのコングロマリット企業は,何を競争優位とし,どのように世界市場を支配したか。市場が急速に拡大した40年のダイナミクスを描き出す。
内容説明
その「ストーリー」が、世界を魅了する。世紀を超える“古い”ブランドが、国境を越えて鎬を削る“新しい”産業―誕生から今に至る40年余りを振り返り、ヨーロッパ企業を中心に多様なアクターが躍動する市場・組織・戦略の本質に迫る。
目次
第1部 グローバル・ラグジュアリー産業の誕生(市場のグローバル化;大企業の競争優位;ブランド・ヘリテージに基づくマーケティング戦略)
第2部 グローバル・ラグジュアリー産業のアクターたち(コングロマリットの圧倒的な存在感;イタリアの独立系企業;工業グループ;地域に深く根ざした企業;新しいラグジュアリー企業;ラグジュアリー産業発展の論理と日本への示唆)
著者等紹介
ドンゼ,ピエール=イヴ[ドンゼ,ピエールイヴ] [Donz´e,Pierre‐Yves]
大阪大学大学院経済学研究科教授。2016年より現職。専攻グローバル経営史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koki Miyachi
3
スイス人だが大阪大学の経営学の教授によるラグジュアリー産業論。誰もが興味を持つラグジュアリーブランド。その成り立ちや力の源泉、どのような経営戦略を持っているのかについての知見は少ない。本書は世界のラグジュアリーブランド産業の在り方について、歴史的事実や経営指標などから丁寧に紐解き、分かり易い類型化と分析を行っている。LVMHグループをはじめとするするコングロマリット、独立系のブランドなどを俯瞰的に分析しているので産業全体の全体像がよく分かる。終章の日本のビジネス界に向けた問題提起も秀逸。日本への贈り物だ。2023/05/08
ゼロ投資大学
2
ラグジュアリー産業は世界中で拡大を続けている。特にヨーロッパでは、ラグジュアリーに関連する企業が多く、魅力的な製品で消費者を魅了している。製品を作る背景とブランドイメージによって、消費者に価値ある商品だと印象付けることがラグジュアリーには大切であろう。2024/06/21
takao
2
ふむ2023/05/17
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1
総括: 実証IOの構造推定と(グローバル)経営史って相性良さそう。一才数字を使わない、というタイプではないようだ。まとめ方などがかなりしっかりしていて読み応えがある。経営系の本は適当な一般化ばかりのイメージがあるが、読んでいてかなり楽しかったように思う。2023/01/17
しまうま
0
ブランド開発が一番の肝、基本はヘリテージ構築、いいとこ取りなんなら無理くりにでも2025/01/05