内容説明
日本企業はいずこより来ていずこへ行くか。現実問題への強い関心が事実と理論をいきいきと結びつけ、歴史の冷静な観察がシステムと人間への複眼的洞察を生む。長期的視点と幅広い視野、柔軟な思考が紡ぎ出した16章。
目次
第1部 鴻池善右衛門家の経営史(江戸時代における鴻池家―冒険型から安定志向型へ;明治初期の企業と企業家―蓬莱社の場合;土井通夫と鴻池家;鴻池の多角化挫折―明治後期~昭和初期)
第2部 会社制度とコーポレート・ガバナンス(産業化と会社制度の発展;総有システムと所有者主権の制限―三井の大元方の場合;株式会社制度成立期のコーポレート・ガバナンス―大阪紡績と日本生命保険)
第3部 企業家論(企業家学の意義;近代移行期における商家・企業家の盛衰;関西の企業家)
第4部 企業成長と戦略(大阪紡績の製品・市場戦略;明治期紡績業の生産性;戦前における日本生命のマーケティング;酒の数量経済史―明治一七年~平成四年)
第5部 市場秩序と経済団体(近世の市場秩序と株仲間;戦前日本における財界団体の展開)
著者等紹介
宮本又郎[ミヤモトマタオ]
昭和18(1943)年、福岡市生まれ。昭和44(1969)年3月、神戸大学大学院経済学研究科修士課程修了。経済学博士(大阪大学)。神戸大学経済学部助手、大阪大学経済学部助手・専任講師・助教授・教授を経て、平成18(2006)年4月から、大阪大学名誉教授、関西学院大学大学院経営戦略研究科教授。受賞歴:第31回日経経済図書文化賞(昭和63年)。第5回NIRA(総合研究開発機構)政策研究・東畑記念賞(平成元年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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