出版社内容情報
モジュール化・水平分業化・標準化のもと、デジタル機器の製品戦略を提示。日本企業が得意とするすり合わせ型の製品開発も検証。
内容説明
デジタル時代の戦略立案力を問う。日本企業が得意としてきたすり合せ型の製品開発の競争力を検証するとともに、モジュール化・水平分業化・標準化が進む産業における製品戦略を明らかにする。
目次
1 デジタル機器産業の競争戦略―概論(デジタル機器産業の競争戦略;ソフトウエアとハードウエアの統合;企業の製品開発活動)
2 製品戦略―価値創造に向けて(製品戦略と組織構造;技術のブラックボックス化;モジュール化と標準化)
3 製品戦略―価値獲得に向けて(産業の水平分業化;水平分業構造下での価値獲得)
4 製品戦略マネジメント(製品戦略マネジメントに向けて;産業構造と競争戦略)
著者等紹介
伊藤宗彦[イトウムネヒコ]
1957年京都市に生まれる。1981年名古屋大学工学部卒業。1981年松下電工株式会社入社。2000年神戸大学経営学研究科博士課程前期修了(経営学修士)。2003年神戸大学経営学研究科博士課程後期修了(商学博士)。2003年神戸大学経済経営研究所助教授。“GPS Dual Frequency Antenna Design,”ION,1994(Best Paper Award受賞)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
0
神戸大学に松下電工を辞めて学士入学して助教授になった人の労作。よく調べてある。デジタル機器の生産にかかわる企業のありようを分析的に調べ上げてロジックを作り上げている。カーナビ、デジカメ、ケータイの三つを採りあげ、デジタル機器のモジュール化、水平分業化、標準化の必然性を論理的に展開する。水平分業と垂直統合、インテグラルとモジュラーとが夫々対極にあるとする。これが、先日の新宅先生や藤本先生の考え方と共通分析手法であるということをよく理解した。川人氏に進められて読んだが、読んで得したという感じ。2006/12/06