内容説明
日本経済は、敗戦以降、劇的ともいえる変化と発展を重ね、世界資本主義のなかでも“例外的”な発展をつうじ「経済大国」となった。本書は、この現代日本経済の特徴と問題点を解明するための分析方法、分析視角をまとめ、検討を加えたものである。1990年代のもとで日本の大不況をいかに把握するかという課題にも取り組み、深刻化するこの大不況の特徴と予盾を明らかにした。
目次
第1章 敗戦・占領と経済復興―占領下での戦後改革と資本主義的復興
第2章 朝鮮戦争~講和と“合理化投資”
第3章 新鋭重化学工業の一挙確立と高度成長の開始
第4章 ベトナム戦争と日本の「経済大国」化
第5章 “戦後IMF体制”の崩壊と世界的持続的成長の破綻―日本の対応の特徴
第6章 日本経済の躍進と1980年代後半の好況・“資産価格高騰”―「経済大国」の到達点
第7章 日本の1990年代大不況
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無識者
10
戦後日本の経済発展のモデルを具体的に知りたいという方にはお勧めできます。戦後、大企業を後押しして、貿易立国をして来たわけでですが、今後それが見通せなくなってしまっているみたいですね。いろいろな経済政策を調べてみようと思いました。2016/06/30
Sym
1
80年代以降のところを読んだ。 日本の経済政策・状況がアメリカの要求に応えたものであることがよくわかる。 卒論文献6/502019/06/14
KAZOO
1
著名なマルクス経済学者が書いた戦後から90年代までの日本経済を論じたもの。マルクス経済学をあまり感じさせない書き方で、すべての経済学生向けの日本経済論です。通読するとかなり日本経済発展の流れなどが明快になります。2013/04/26
Azusa*
0
二度目。日本経済の流れはもちろんこの本を精読することで経済の基礎知識も学べる。2012/07/09