1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無識者
4
通説(芦部)からすると憲法の主眼は何よりも基本的人権の尊重にあり、それを支えるために残りの二原則がある。各条文はその三原則に乗っ取って作られている。ところで、実際の裁判で憲法がどのように運用されているか判例で見ると人権の尊重というものから遠いというのに気がつく。戦後補償では人権侵害の事実は認めても専ら財産権の問題に落としこんで「時効」とかいう判例が普通にある。2019/06/28
Haruka Fukuhara
4
学部時代に散々読まされた(と見せかけて実はあまり読み込まなかった)本の新版。今になって読んでみると結構面白く感じられたりする。労働が強制されると苦役に変ると説いたのはマルクスでしたっけ、それと同じような構造を感じます。あとそれとは別に世代交代によるのか前よりも全体的に洗練された印象があります。2017/06/24
Mik.Vicky
3
前回読んだのは4版だったが、6版では遂に判例変更された非嫡出子法定相続分民法900条違憲判決が掲載されている。それまでは『法律婚の尊重と非嫡出子の保護との調整を図ったものであり、合理的理由のない差別とは言えず、憲法14条の法の下の平等に反するとは言えない』とされていた。個人的感覚としてはなんとなくそうかなと思っていたが、今回の判決には『家族の形や結婚、家族に対する意識が多様化した』という理由が挙げられている。時代の流れに最高裁が対応したということになろう。2015/08/02
シロクマぽよんぽ
2
古い版だが、今年廃止される女性の再婚禁止期間に関する当時の考え方について書かれていて、かえって面白かった。他にも、公衆浴場や薬局の規制、表現の自由とわいせつ物の線引きなどについて、判旨と今後考えるべき観点がまとめられている。2024/02/12
ミカド
2
芦部憲法のお供として。憲法学習に判例を学ぶことは非常に重要です。2019/07/28