感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
8
小此木編の1977年刊の入門書。三章「小此木啓吾はフロイトの述べている治療態度の核心は「医師としての分別」というフロイト自身の言葉によってまとめることができるという。とかく精神療法というと、人間的な愛情ややさしさを惜しみなく与えること…と考えられがちである。ところがフロイトは、このような人間観、治療観とはっきり対立して、精神療法における治療関係を、徹底した合理主義、個人主義にうらうちされた職業的な役割関係と考えた。そもそも「分別」という原語には「秘密を守ること」「慎重」「思慮」などの意味が含まれている。」2022/01/08
FFFT
3
フロイトの精神分析の入り口としてわかりやすい内容だったと思う。フロイトの出自、どういう方向を目指していたか、など概要をつかむにはいいかも。2013/02/02
春
2
フロイトの精神分析入門を、より分かりやすい形でまとめた本。噛み砕かれてるだけあって、すんなりと受け入れられるところも多い。一方で、「いや、ほんとかよ」と言いたくなるところも多かった。個人的に好きな章は、「夢」と「生と死の本能論」である。特に後者は、生物の安定状態は死にある、とのことらしい。:人間には、思い通りにならない心の働きがある。これは、無意識によるものである。つまり、無意識の心を知ることは、本当の自分を知り、その自我をより良く、より強健なものに高めることができる。2012/02/21
東側ギャン
1
フロイトの業績は素晴らしいけど、この人近くにいたらクッソめんどくさそうっていうのが一番の感想2015/12/10
ち
0
フロイト『精神分析入門』の要約と解説に加え、フロイトの生涯に触れた、まさにフロイト入門と言えるべき一冊。本で目にしたり、話には聞いていたフロイトのあれこれ、点が線になって繋がった気がします。ところで、この前ある場面で朗読を求められ、「ジャガイモのような火星の月フォボス」を無意識に「カボチャのような火星の月フォボス」と読み間違えたのですが、これはフロイト心理学的には、何を意味しているととれるのでしょうか?非常に気になるところです。心理学の講義取りたいな。2016/04/29