安全保障の国際政治学―焦りと傲り

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  • サイズ B6判/ページ数 410p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784641076792
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C3031

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出版社内容情報

なにゆえ国際政治学は,安全保障に多大な関心を寄せてきたのか。セキュリティ・ディレンマ,失う恐怖,抑止,核戦略,危機管理,同盟など,安全保障を考える際に基礎となる概念や政策を,歴史的事象を事例に,「焦りと傲り」という視点から理論的に考察する。
目次
第1章 はじめにツキュディデスありき
     ――国際政治の焦りと傲り
第2章 アナーキーという秩序
第3章 安全保障
     ――このとらえがたきもの
第4章 セキュリティ・ディレンマ
     ――安全と不安の悪循環
第5章 失う恐怖の理論
     ――プロスペクト理論
第6章 抑止のディレンマと抑止失敗
第7章 核戦略と現代の苦悩
     ――NFUとミサイル防衛をめぐる論争をてがかりに
第8章 国際危機と危機管理のディレンマ
第9章 同盟のディレンマと日本の同盟外交
     ――なぜ同盟は形成され,冷戦後も存続しているのか
第10章 日米同盟の終焉?
     ――未来からの教訓を求めて
終 章 セキュリティ・パラドックスの陥穽
     ――九・一一以後の安全保障

内容説明

なにゆえに国際政治学は、安全保障に多大な関心を寄せてきたのか。失う恐怖、希望という危険、帝国の不安、脆弱性が生む戦争、セキュリティ・ディレンマ、抑止失敗、危機管理、同盟のディレンマ、同盟の終焉、そしてセキュリティ・パラドックスとは何か。安全保障を政治学として考える際に基礎となる概念や政策を、歴史的事例をもとに「焦りと傲り」という視点から理論的に考察する。

目次

第1章 はじめにツキュディデスありき―国際政治の焦りと傲り
第2章 アナーキーという秩序
第3章 安全保障―このとらえがたきもの
第4章 セキュリティ・ディレンマ―安全と不安の悪循環
第5章 失う恐怖の理論―プロスペクト理論
第6章 抑止のディレンマと抑止失敗
第7章 核戦略と現代の苦悩―NFUとミサイル防衛をめぐる論争を手がかりに
第8章 国際危機と危機管理―現代国際政治の縮図
第9章 同盟のディレンマと同盟外交―なぜ同盟は形成され、存続するのか
第10章 同盟終焉の理論―未来からの教訓を求めて
終章 セキュリティ・パラドックスの陥穽―九・一一以後の安全保障

著者等紹介

土山実男[ツチヤマジツオ]
青山学院大学国際政治経済学部教授(国際政治学・国際安全保障論専攻)、同学部長。1973年、青山学院大学法学部卒業。ジョージ・ワシントン大学大学院よりM.A.、メリーランド州立大学大学院よりPh.D.取得。青山学院大学国際政治経済学部助教授などを経て、93年から同教授。この間、ハーヴァード大学ジョン・M.オーリン戦略研究所客員研究員を務める(1993‐94年)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

toriarii

1
良著。ツキュディデスの『戦史』を紐解き、国際政治と安全保障という考え方が古くからあることを紹介し、近現代の安全保障という概念の形成から2000年代にいたる推移を紹介してくれる本。 構成が凄く良い、通常この種の本は項目の確認に意識を奪われて内容、概念の把握ができず、用語と名言しか記憶に残らないが、本書は安全保障の成立過程、概念、そのプロセスを読者にわかりやすく解説してくれる。 国際政治の焦りと傲りとは何か、本書読了後に読者は理解することができるだろう。2013/01/08

K

0
ツキディデスの『戦史』を手掛かりに国際政治の本質をあぶりだす所から始まる。 そこではいかに現代のリアリストがツキディデス、ホッブズ、ロックなどを恣意的に理解しているかが描かれている。 本書のメインは、国際政治における抑止、同盟、セキュリティジレンマなどの諸概念。 個人的には核抑止と核防衛の対比の議論はおもしろかった。 なお本書では心理学の意思決定理論である「プロスペクト理論」が国際政治における諸現象を解明する手がかりとして詳しく紹介されている。 キー概念は「何かを得る喜びより何かを失う悲しみのほうが大きい2012/10/12

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