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政治学

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  • サイズ A5判/ページ数 534p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784641053687
  • NDC分類 311
  • Cコード C1331

出版社内容情報

政治学とは何か。主権者である国民(本人)が政府(代理人)を雇って自らの利益の実現(共通の目的)をはかるという観点に立ち,政治の課題から何がデモクラシーを支えるか,地方自治,国際政治まで,政治学の理論や考え方,対象とする問題を体系的に説明する。(2色刷)
目次
 序 章 「七人の侍」の政治学
  1 「本人」と「代理人」で考える政治
  2 合理的な個人
第1部 統治の正統性――政治の課題とは何か
 第1章 政策の対立軸
  1 あなたはどんな考えを持っていますか
  2 政策の対立軸
  3 一次元モデルから三次元モデルへ
 第2章 政治と経済
  1 資源配分のメカニズムとしての市場
  2 市場の失敗
  3 政府は何をもたらすか ●政府の失敗を越えて
 第3章 自由と自由主義
  1 古典的自由主義
  2 古典的自由主義の展開 ●消極的自由と積極的自由
  3 福祉国家型自由主義とその批判
 第4章 福祉国家
  1 福祉国家の政策レパートリー
  2 福祉国家をもたらしたもの
  3 福祉国家がもたらしたもの
 第5章 国家と権力
  1 三つの国家観
  2 近代国家とその正統化原理
  3 権力をめぐる諸理論
 第6章 市民社会と国民国家
  1 「公」と「私」
  2 市民社会
  3 ナショナリズムとコスモポリタニズム
 第7章 国内社会と国際関係
  1 国際関係の特質
  2 国民国家システムの形成と拡大
  3 国際関係をどう見るか
 第8章 国際関係における安全保障
  1 安全保障のジレンマとその回避
  2 武力紛争の回避
  3 冷戦後の安全保障
 第9章 国際関係における富の配分
  1 国境を越える経済的交流の増大
  2 非対称的な相互依存 ●南北格差
  3 経済的交流の増大と国家
第2部 統治の効率――代理人の設計
 第10章 議  会
  1 議会の比較
  2 日本の国会
  3 議会と政党
 第11章 執 政 部
  1 日本の内閣制度
  2 総理大臣の政治学的分析
  3 執政部の比較論 ●議院内閣制と大統領制
 第12章 官 僚 制
  1 NPMの中の官僚制 ●民間活力の利用と競争原理の導入
  2 官僚制の合理性と非合理性 ●官僚制の「逆機能」
  3 国民,政治家,官僚
 第13章 中央地方関係
  1 中央地方関係論
  2 地方分権改革
  3 日本の中央地方関係
 第14章 国際制度
  1 アナーキー下における国際協調
  2 国際レジーム(国際制度)の形成,変容,効果
  3 グローバル・ガヴァナンスと国際制度
第3部 統治のプロセス――代理人の活動
 第15章 政策過程
  1 意思決定
  2 課題設定と政策決定
  3 政策実施と政策評価
 第16章 対外政策の形成
  1 対外政策の決定
  2 対外政策決定と国内社会,国際関係
  3 国際的相互依存の進展と対外政策決定過程の変容
 第17章 制度と政策
  1 国 家 論
  2 歴史的制度論
  3 合理的選択制度論
第4部 統治のモニタリング――何がデモクラシーを支えるか
 第18章 デモクラシー――理想と現実
  1 古代の民主政と近代の民主政
  2 近代における自由民主主義体制の成立
  3 現代民主主義論
 第19章 投票行動
  1 合理的市民像の形成と崩壊
  2 無党派層の増大の意味 ●デモクラシーを支える有権者は消えるのか
  3 合理的市民像の再構築 ●有権者の合理性の再確認
 第20章 政治の心理
  1 政治的態度,政治的価値観,政治文化とデモクラシー
  2 政治文化変容のメカニズム
  3 価値観の変容とニューポリティクスの出現
 第21章 世論とメディア
  1 世論の動向
  2 マスメディアの世論への影響
  3 合理的市民とメディア ●合理的な市民 vs.メディアの強力効果
 第22章 選挙と政治参加
  1 投票 ●選挙における政治参加
  2 選挙制度 ●本人が代理人に意思を伝えるためのしくみ
  3 政治参加の多様化 ●選挙以外の政治参加
 第23章 利益団体と政治
  1 利益団体
  2 日本の利益団体
  3 利益政治のパターン
 第24章 政  党
  1 政党の役割と機能 ●なぜ政党が必要なのか
  2 政党組織 ●政党内の構造
  3 政党システム
引用文献・事項索引・人名索引
◆ COLUMN
 コラム6-1 アファーマティブ・アクション
 コラム7-1 主権概念の再検討
 コラム11-1 大統領制か議院内閣制か論争の近況
 コラム12-1 日本におけるPFI
 コラム17-1 合理的選択制度論に基づく近代日本研究に対する歴史学者の批判
 コラム19-1 政党支持態度という心理
 コラム20-1 政治的態度と政治意識
 コラム20-2 ミルグラムの心理学実験
 コラム22-1 ドント式――比例代表制における議席配分方式
 コラム22-2 1票の格差と選挙区の区割り

内容説明

政治とは何か、政治学とは何か。政治を、「本人」「共通の目的」「代理人」という三つの要素に注目し、現在の日本を題材として整理・解説した教科書。主権者である国民(本人)が政府(代理人)を雇って自らの利益の実現(共通の目的)をはかるという観点に立ち、政治の課題から、政治理論、統治のしくみ、行政学・地方自治、国際政治、何がデモクラシーを支えるかまでを、体系的に説明する。政治学諸分野の知識や考え方、対象とする問題を、政治学全体の中に位置づけた。

目次

「七人の侍」の政治学
第1部 統治の正統性―政治の課題とは何か(政策の対立軸;政治と経済 ほか)
第2部 統治の効率―代理人の設計(議会;執政部 ほか)
第3部 統治のプロセス―代理人の活動(政策過程;対外政策の形成 ほか)
第4部 統治のモニタリング―何がデモクラシーを支えるか(デモクラシー―理想と現実;投票行動 ほか)

著者等紹介

久米郁男[クメイクオ]
大津市に生まれる。1981年京都大学法学部卒業。1994年コーネル大学大学院博士課程修了。神戸大学法学部助教授を経て、現在、神戸大学大学院法学研究科教授(政治学)。Ph.D.(政治学)

川出良枝[カワデヨシエ]
東京都に生まれる。1986年早稲田大学政治経済学部卒業。1994年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。放送大学助教授を経て、現在、東京都立大学法学部教授(政治思想)。博士(法学)。著作に『貴族の徳、商業の精神―モンテスキューと専制批判の系譜』(東京大学出版会、1996年、渋沢クローデル賞受賞)など

古城佳子[コジョウヨシコ]
神戸市に生まれる。1980年東京大学教養学部教養学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了、プリンストン大学政治学部大学院博士課程修了。国学院大学法学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻助教授などを経て、現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(国際関係論)、Ph.D.(政治学)

田中愛治[タナカアイジ]
東京都に生まれる。1975年早稲田大学政治経済学部卒業。1985年オハイオ州立大学大学院政治学研究科博士課程修了。東洋英和女学院大学助教授、青山学院大学法学部助教授・教授などを経て、現在、早稲田大学政治経済学部教授(現代政治分析)。Ph.D.(政治学)

真渕勝[マブチマサル]
神戸市に生まれる。1980年京都大学法学部卒業。1982年京都大学大学院法学研究科修士課程修了。大阪大学法学部助手、同助教授、大阪市立大学法学部助教授、同教授を経て、現在、京都大学大学院法学研究科教授(行政学、公共政策)。博士(法学)。著作に『大蔵省統制の政治経済学』(中公叢書、1994年、サントリー学芸賞受賞)など
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感想・レビュー

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えむ

1
再読。政治学の標準的教科書。分担執筆ながら「プリンシパル・エージェント理論」という一貫した理論に立って書かれているため、ある程度統一した枠組みで政治学の基礎を体系的に学ぶことができる。今後も数限りなくお世話になることと思われる。2017/09/27

あおい

1
平易な記述なので初学者にとっても読みやすく、政治学の全体像をつかむには最適なテキストだと思う。2013/04/07

void

1
【★★★★★】'03年刊行。'11年・補訂版あり。本人-代理人関係をひとつの軸にして、国内を中心としながら国際まで、制度分析から心理学を取り入れたアクター分析までと幅広くかつ平易に読み進められる教科書。理論面と現実面のバランスも良いんじゃないでしょうか。全24章、読書案内も計100冊を越えているし、良質な基本書。2012/04/04

FUTO

0
大学入学時に読んだ気がする。 とてもわかりやすい本、分厚いけど。

Kenji Suzuya

0
「本人ー代理人関係」を全体に通底させながら、政治学の主要なトピックを網羅していく基本書。内容自体も読書案内も充実している。しかしながら、「本人ー代理人関係」を常に用いるのはこじつけの感もあり、むしろそうしない方が良かったのでは。11年の補訂版ではなく03年版のため、登場人物がムネオやキヨミなど、時代を感じさせる、というか最近の人はわからんでしょ。2014/04/10

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