日米同盟の絆―安保条約と相互性の模索

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784641049765
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C1031

内容説明

安保条約はいかに締結され、いかに改定されたか。21世紀における日米安全保障協力のあり方を求めて、気鋭の外交史家が、日米の外交文書をもとに考察する。

目次

第1章 安保条約の成立
第2章 防衛力漸増―吉田路線とアメリカ
第3章 安保改定構想の挫折―重光訪米の意義
第4章 安保改定の逆説―岸信介と安保改定
第5章 新安保条約の意匠―条約区域と事前協議をめぐって

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ceskepivo

8
安保法制が国会で成立したことをきっかけに、日米安保体制の成り立ちについて知りたくなったので読んでみた。大戦後のソ連の勢力拡大、朝鮮戦争が安保条約締結の背景。吉田首相は、日本が貧しいの再軍備すると経済が破たんし社会不安が広がり共産主義者につけ込まれるので危険との議論。日本が在日米軍を守るとう構図は集団的自衛権で説明するとすっきりするが、日本の個別的自衛権で説明。重光外相が日本による集団的自衛権の行使は可能と言っていたのは、単なる勉強不足であろうが、極東条項と個別的自衛権の関係はよくわからなかった。2015/09/27

spanasu

2
新安保も旧安保も本質的には「物と人の交換」であり、条約区域も日本本土に限定されそれ以外で日本は集団的自衛しないという点は変わらない(執筆当時)という、保守としての筆者の意見を通奏としている。重光は西太平洋での相互防衛条約を持っていき米軍の全面撤退をも考えており、政権基盤が弱く米軍の戦略変更を迫るものであったゆえ失敗したが、日本側の要望を知ったアメリカ側は強い地盤を持つ岸政権に積極的に条約改定を提案する。2020/04/22

nao

1
昨今の「密約」でもそうだが、条約の締結には事務方での交渉がいかに大事か、運命か鳩山政権の外相重光のあとに岸政権ができたことがいかに安保改定に寄与したか、ということが分かった。2010/05/14

0
1951年の日米安保条約に至る過程から、1960年の安保改定あたりまでの外交過程を扱う。通底したテーマは「人と物との協力」に関する議論。著者は高坂正堯門下であり、保守の視点から描かれている。1947年の芦田書簡の安全保障構想、1950年ごろの吉田茂と外務省の対立、吉田政権末期における米国の吉田の見放しと吉田路線の維持、1955年重光葵とダレスの会談の再評価、岸政権安保改定の逆説(改定による取り繕いが、かえって安保再改定や憲法改正を困難にした)、条約区域と事前協議の不透明さ。わかりやすく、おもしろい。2017/04/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/249197
  • ご注意事項

最近チェックした商品