内容説明
中国法の「なぜ?」がわかる!さまざまな中国のエピソードから中国法のポイントを理解しよう。中国の法と政治は表裏一体、その理由とは。
目次
第1部 中国の裁判と法(中国企業の特許をめぐる不思議な裁判;裁判はどのようにおこなわれているか ほか)
第2部 人権と差別(法の下の不平等;選挙権はあるか ほか)
第3部 経済改革と法(中国企業の複雑なガバナンス;国有資産を守るということ ほか)
第4部 権利を主張する時代(散歩する労働者;つぶやく農民 ほか)
著者等紹介
田中信行[タナカノブユキ]
1947年11月3日大阪府生まれ。1973年早稲田大学第一法学部卒。1981年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。1994年東京大学社会科学研究所教授。2012年東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
14
法律というよりも社会の側面かなと思う部分もありますが、中国が西側諸国と全く異なる国であることがよくわかる一冊です。実情はよくわかりませんが、私権の侵害という部分は日本からしたら理解できないだろうなと感じました。2021/08/31
たろーたん
1
日本人の私からすると、「審理する者は判決を下さず、判決を下すものは審理せず」で判決は裁判委員会等が決める先定後審ことや判決が出ても判決を執行しないこと、裁判をそもそも受け付けない受理難、移動を制限する都市と農村の戸籍制度、執行猶予付き死刑、犯罪の疑いだけで拘束可能な収容審査、公安単独の処分で出来る労働矯正等が、かなり異常に思えました。ある種、ディストピアの法律と思えば、面白いかも…。2019/08/24
しょうち
0
中国の実態を法や倫理面から知ることのできる傑作です。 大学で法律を学んでいるので読んでおこうと軽い気持ちで手にとった本。 話の内容が全て興味深いし、新聞などでは手に入らないものばかりです。 さすがは東大名誉教授だけあります。 内容が宙ぶらりんのものもありますが、それだけ最新の話題ということです。2013/10/27
けふたろ
0
中国法を中国の法と政治社会に内在する論理から解説した入門書。近時の事例を積極的に引用しているため興味深く読めると思う。また、口語調の文体も親しみやすいのではないか。2013/04/07