出版社内容情報
講道館創設者・嘉納治五郎を近代日本の稀有なる思想家として捉え、その思想の根源を膨大な歴史的な資料から緻密に探究した畢生の大著。
本書は柔道家にして筑波大学名誉教授であった著者の遺稿集である。
(嘉納師範は)日本の教育界にあり、多大の功績、業績を重ね、他方、講道館柔道を創設し、日本人ばかりでなく世界の柔道愛好者において、柔道による人間形成をはかり、世界平和の為に誠心誠意の努力がなされた七十九歳の人生であった。本書は、日本を代表する教育学者、嘉納師範の思想を探究し、同時に人生の軌跡を探訪し、二十一世記を生きる青少年の指針として役立つことを念願している。(本文「序章」より)
内容説明
講道館創設者・嘉納治五郎を近代日本の稀有なる思想家として捉え、その思想の根源を膨大な歴史的な資料から緻密に探究した畢生の大著。本書は柔道家にして筑波大学名誉教授であった著者の遺稿集である。
目次
序章 嘉納治五郎師範による柔道創設と人間形成論
第一章 嘉納治五郎師範における成長期の学び
第二章 嘉納師範の柔術修行
第三章 講道館柔道の創設
第四章 嘉納師範の国際性、世界観の育成
第五章 日本中世にみる武士団社会の形成と戦術および武士教育
第六章 徳川時代における柔術諸流の発生と発展
第七章 徳川期の柔術と明治期以降の講道館柔道に影響した古代中国思想『老子道徳経』
第八章 儒教及び仏教が古代日本の政治、文化、教育に及ぼした影響
第九章 古代中国の倫理思想である儒教(『論語』)の教えと柔道に影響した「易」の思想
第十章 講道館柔道の「柔」と「道」への歩み
第十一章 「勝負の理論」「術技の柔の理」における身体鍛練の意義
第十二章 総括
著者等紹介
芳賀脩光[ハガシュウコウ]
講道館柔道八段・筑波大学名誉教授・教育学博士(東京大学)。1940年(昭和15年)9月18日福島県生まれ。福島県立磐城高等学校在校時より本格的な柔道修行に入る。2023年(令和5年)11月27日逝去、享年八十四(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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