出版社内容情報
2024年、新たに国宝に指定された「多賀城碑」
多賀城の創建・改修問題を解く唯一の資料・多賀城碑の総合研究。
『おくのほそ道』に「壷の碑」と記された多賀城碑は江戸時代の文人たちが大きな関心を示したのに対し、明治以降は一貫して偽作と信じられてきた。多賀城碑の真贋論争に決着をつけ、真碑として重要文化財・国宝への登録を導いた名著の復刻!
内容説明
日本三古碑のひとつ多賀城碑は、『おくのほそ道』に「壺の碑」と記され江戸時代には多くの文人たちが関心を示していたが、明治以降は一貫して偽作と信じられてきた。しかし1989年刊行の本書によって真碑であるとの結論を得て、1998年には重要文化財に、そして本年ついに国宝の指定を受けることとなった。多賀城の創建・改修問題を解く唯一の文字資料・多賀城碑を総合的に研究した名著が、平川南による新稿「多賀城碑が刻む「激動の東アジア世界」」を加えた“第三版”となってここに復刊。
目次
多賀城碑が刻む「激動の東アジア世界」
序章 碑の謎
第1章 碑の発見とその名声
第2章 碑の真偽論争
第3章 姿・石材・彫り方
第4章 字くばりとものさし
第5章 筆跡の検討
第6章 壺碑(つぼのいしぶみ)
第7章 碑文の検討
第8章 発掘調査からみた多賀城の変遷
第9章 多賀城碑地下部分の発掘調査
終章 碑文の語るもの
著者等紹介
安倍辰夫[アベタツオ]
1916年生まれ。東北帝国大学法文学部卒業(国文学)。文部事務官(文部省初中局)、静岡県学校教育課長、宮城県教育長、宮城県図書館館長、東北歴史資料館(現・東北歴史博物館)館長、宮城県農業短期大学学長、東北アララギ会「群山」会員。2003(平成15)年8月逝去
平川南[ヒラカワミナミ]
1943年生まれ。山梨大学学芸学部卒業。宮城県多賀城跡調査研究所、国立歴史民俗博物館歴史研究部教授、文学博士(東京大学)、山梨県立博物館館長、国立歴史民俗博物館館長、大学共同利用機関法人人間文化研究機構機構長、国立歴史民俗博物館名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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