出版社内容情報
『伊勢神宮の考古学』(考古学からみた古代祭祀 1)、『大嘗祭の考古学』(同 2)に続くシリーズ第3冊。考古学・民俗学・文献史学・国文学の先行研究を吟味し、最新の考古資料と古代文献から、謎多き「殯(もがり)」の本質を究明する。
内容説明
古墳に樹立された器財埴輪群はなぜ埋葬施設側を向くものがあるのか?考古学による「喪葬遺跡」の分析を中心に、文献史学・民俗学・古代文学の研究成果をもとに「殯(モガリ)」の本義を明らかにし、古代における喪葬観念からみた古墳築造の本質的意義に迫る。
目次
第1章 問題の所在と本書の構成
第2章 殯をめぐる研究史―文献・民俗・考古・古代文学
第3章 弥生後期から古墳初頭の祭祀と喪葬―大陸との比較から
第4章 葬所としての古墳―河内黒姫山古墳にみる被葬者封じ込めの発動
第5章 比自支和気・遊部伝承から読み解く古代の喪葬
第6章 形象埴輪の機能
第7章 古墳時代の殯所構造に関する基礎的確認
第8章 導水施設の本義
第9章 殯宮・殯所・喪屋の重層構造
第10章 飛鳥時代の殯宮―今後の飛鳥時代殯宮を考えるための整理
終章 喪葬観念の形成と古墳時代の本質―死との関係性の再構築
著者等紹介
穂積裕昌[ホズミヒロマサ]
1965年三重県生まれ。現在、三重県埋蔵文化財センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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