内容説明
「間(あわい)」―地域を構成する様々な要手から成り立つ。相互に密接な関係性を保ちながら時代を越えて形成された空間。「境(さかい)」―空間を二分する機能をもつ。自然地形をもって引かれた国の境。「境」が「間」に影響するのか。「間」が「境」へ変化を与えるのか。「境」を挟みつつ展開する「間」の世界に分け入り、地域の歴史をつむぎ上げる。
目次
第1章 「間」の特性と「境」(国境を越える信仰―妙高山と越後・信濃;中近世の戸隠山とその信仰―「離山」と配札を手がかりに;エゴ食文化にみる越後と北信地域)
第2章 「境」の形成と「間」(北陸道の越後国と東山道の信濃国;戦国時代の戦争と「国境」;近世初期藩領の形成と越後国・信濃国―松平忠輝期を中心に)
第3章 「境」の画定と「間」(元禄の国絵図作成事業と信越国境の村々;信越国境と在地秩序―寛文年間を中心に;信越国境の戊辰戦争―「浪人騒ぎ」をめぐる緊張と対応;明治期長野県の合併・分県・移庁論―交通インフラ整備と地域内対立)
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