内容説明
与謝野晶子の弟は旅順戦をたたかったのか?本当は奉天城を大阪の部隊が占領していた?従軍日記による新たな研究法。日露戦争の真相を兵士の日記から読み解く。
目次
第1章 日露戦争の時代(戦争の世紀;日露戦争、日本軍の快進撃;日露戦争っを戦った兵士)
第2章 従軍日記がかたる南山の戦い(兵士・下士官・将校;兵士の衣・食・住;武器と訓練;従軍日記がかたる南山の戦い;日露戦争をどう捉えるか)
第3章 旅順要塞攻略戦―後備歩兵第九聯隊の壊滅(語り継がれなかった兵士たち;後備歩兵聯隊とは;高城義孝聯隊長;後備歩兵聯隊の旅順戦;後備歩兵第九聯隊のその後)
第4章 奉天城に旗を立てた兵士たち(奉天会戦とは;第四師団(大阪)の奉天会戦
運命の三月一〇日
クリスティー著『奉天三十年』
奉天城の東側から
薄氷を踏む奉天城突入)
第5章 追検証従軍日記が語る『坂の上の雲』(ロシア皇帝は戦争を望んでいなかった;日露戦争を通じて私たちのくらしをかえたもの;従軍日記をどう評価sるか;数多くの戦死者・俘虜;与謝野晶子の弟は旅順戦に参加したのか;会場から)
著者等紹介
横山篤夫[ヨコヤマアツオ]
1941年生まれ。千葉県出身。関西大学非常勤講師
西川寿勝[ニシカワトシカツ]
1965年生まれ。大阪府出身。大阪府教育委員会文化財保護課(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あらい/にったのひと
2
多くは軍内での地位が低かった人たちの日記を資料とした、日露戦争を対象とするシンポジウムの記録とそれに対応したコラム。やはりこういった視点からの考察は面白いと思うし、特にコラム5の話は趣味としてこういったテーマの本を読むことに対して、常にそこには実在の人間がいたんですよ、ということを忘れないようにしないといけないですね、という気持ちになる。やはりですね、人が1人死ぬのって、大きなことなんですよ、という。2025/02/02
勝浩1958
2
日露戦争時の陸軍の組織や戦時における実際の行動の様子がかなり詳しく示されていた。このころの日本は世界の大国入りを目指して、大国として認めてもらうために国際法を順守し、この戦争によるロシア人たち俘虜の取り扱いに対してもいろいろと配慮していたことが分かった。また、戦死者よりも戦病死者の方が多かったようだ。衛生面や食料面は惨憺たるものだった。とくに食料ではその量や質は不十分であったし、保存技術も発達していなかった。赤痢や脚気で命を落としたものが多かった。後の戦争でも同じような状況が生じていたのでは。2013/02/07
コモラーデ
0
日露戦争を従軍日記を元に解説した本。文章や図も非常に解りやすく、章ごとにコラムも置いていて読んでいて楽しい。主に後備歩兵や輜重輸卒の内容を取り扱っている。2015/03/25
takao
0
ふむ2025/05/04