内容説明
鎌倉時代の京都に、道長と清盛を超え、義満が目標にした人物がいた。遺跡と文献の協業から甦る、中世京都のもうひとつの姿。
目次
序章 慶滋保胤の意図
第1章 分裂する都市―鳥羽殿の意味(京の外港―周縁の成立;鳥羽殿)
第2章 再生する都市―上辺と下辺(七条町と八条院町;西園寺公経と持明院殿)
第3章 主張する都市―「首都」の条件(花の御所を掘る;洛中洛外図の発掘調査―上京小川周辺)
著者等紹介
鋤柄俊夫[スキガラトシオ]
1958年長野県生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士課程前期修了。博士(文化史学)。(財)大阪文化財センターを経て、同志社大学文化情報学部准教授。専攻は日本考古学(中世)および文化史学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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わ!
1
この本によると、平安時代の伏見というのは、二つの因子から影響を受ける。一つは「石清水八幡宮」の神人による影響、そしてもう一つは伏見の北に作られた「鳥羽殿」による影響である。石清水八幡宮の影響については、簡単ながら読んだことがあったのだが、鳥羽殿に関してはまったく知らなかった。この辺りの情報を得て、初めて「城南宮」の意味がわかったという情け無い話である。やっぱりこういう本は、現地に行く前に読まなきゃダメですね。もう一度城南宮へ行かなければなりません。だって鳥羽殿なんて意識して、城南宮を観てないもの…。2020/10/11