内容説明
「妖怪」―この懐かしくも夢多い“存在”の原型を文学・絵画・芝居・映画の世界にさぐり、彼らが出現するにいたる時代背景を明らかにする。妖怪人気の秘密を解き明かす名著の新装版。
目次
第1章 日本的怪物の原型(おばけ;死せず、かくれるのみ ほか)
第2章 王朝時代の怨霊たち(魂は宙を飛ぶ;たまよばい ほか)
第3章 妖怪紳士録(空想の復讐;「いわ」と「かさね」と「きく」 ほか)
第4章 現代と妖怪・幽霊(しんけいびょう;幽霊の復活 ほか)
著者等紹介
阿部主計[アベカズエ]
1909年(明治42年)東京生まれ。慶應義塾大学文学部国文学科(旧制)卒業。日本推理作家協会名誉会員、戦後探偵文壇の各賞の予選委員等をつとめる
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感想・レビュー
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hotatehon
2
妖怪ってそもそも、闇夜で感じる怖さだったり、人の恨みつらみだったり、常識では捉えきれないものを解ろうとするが故に発生した概念だった、というくだりがお気に入り。ロマンがあっていいよなー。 そんな出生のバックグラウンドをもった妖怪たちが、文化的に成熟していた江戸時代においては生活を彩るキャラクターとして栄華を極めた、という事実も興味深い。人間の娯楽に対する貪欲さはほんと偉大です。畏怖の象徴であったものを愛でるとかタフ過ぎるだろ。2009/04/14
橘 劫
1
妖怪学を怪異学とするならば双方とも民俗学の派生であることを考えさせられる書物ですそしてこの書物はとても有意義かつ素晴らしいです2011/05/11
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