内容説明
世界ではじめての、ワーキングマザーのピアニスト。10歳から読めるクラシック音楽入門書。
目次
プロローグ 母が家を出た日
第1章 父フリードリヒ・ヴィークと母マリアンネ
第2章 ロベルト・シューマンの登場
第3章 クララのキャリアが始まる
第4章 いばらの道
第5章 裁判
第6章 ピアニストと妻のはざまで
第7章 ロベルトの最後の日々
第8章 旅が人生となる
第9章 シューマン家の子どもたち
第10章 たそがれの光の中で
著者等紹介
萩谷由喜子[ハギヤユキコ]
音楽評論家。東京都文京区生まれ。日舞、邦楽とピアノを学び、立教大学卒業後音楽教室を主宰するかたわら音楽評論を志鳥栄八郎に師事。専門研究分野は、女性音楽史、日本のクラシック音楽受容史。各地でクラシック音楽講座、レクチャーコンサートの講師を務める。ミュージックペンクラブ・ジャパン会員、山田流協会、日本三曲協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン2号
9
「トロイメライ」などで有名なロベルト・シューマンの奥さんの名はクララ。本書はそのクララ・シューマンの生涯を綴った伝記。クララって、誰? と思われる方は是非本書を紐解いてみていただきたい。単にロベルトの奥さんというだけではない。一人の音楽家として当代きっての名ピアニストであり、19世紀にヨーロッパ各地で演奏旅行を成功させ、ダンナの作品はもとより、特にベートーヴェン作品の解釈に優れ、またドイツにショパンを紹介し続けた女性であったことがよくわかる。読みやすさも本書の魅力の一つと思う。2024/03/13
こぶた
7
★★★★ バッハ、ベートーベンときてシリーズ3冊目で取り上げられるとは、クララってすごい。演奏家、作曲家としてだけでなく、しっかり者で家庭を守り、堅実な方だったのだなと感服。以前に読んだ翻訳ものより読みやすく(中高生も対象?)、具体的なイメージがわきやすく、最初から最後まで興味深く読んだ。このシリーズの他のものも読んでみようと思う。2020/06/30
あるちゃ
2
帯に『10歳から読めるクラシック音楽入門書』とあり、大人になってからピアノにハマった私にもとっつきやすいと思い手に取りましたが、思っていたよりもかなりしっかりとした内容で読み応えがありました。 クララとロベルト、その残された功績から考えると出会うべくして出会った音楽家同士だと思うのですが、人としてはそうとも言い切れないものが本書から多く読み取れました。 読後はしばらく、悲しみや愛や苦悩や葛藤や充足感や切なさで心をもみくちゃにされた脱力感に包まれました。 著者の力みが加えられておらず、クララ・シューマンと彼2019/11/13
xuxu
2
今年2019年は生誕200年。音楽家の伝記シリーズ発刊に際して、バッハと共に最初の一人として選ばれた模様。彼女の生涯をたどり、改めてすごい女性だ思う。ピアニストとしては勿論、妻として母として一家の大黒柱として八面六臂の活躍。特にドレスデンの革命で彼女の見せた行動は印象的。苦労続きだったが、父譲りのバイタリティーで見事乗り切っている。本書は変な神格化もなく、実像を描き出していて好印象。関係者それぞれの立場に理解もある。夫没後の恋にも触れてある。他に伝記の少ないクララ。「最初に読む一冊」としてお勧めできる。2019/05/07
takao
1
ふむ2025/06/29