内容説明
週刊読売話題の連載『アメリカを作った101曲』がこの一冊にまとまった。気鋭のアメリカ音楽評論家たちが綴るアメリカ。本を開くとアメリカの偉大な音楽史が、メロディとなって語りかけてくる。
目次
フォークがロックになることを実証した
60年代ヒッピーへの子守歌
ハードボイルドにだってよく似合う
あの劇的なフォーク・リバイバルがここから始まった
ビートルズ現象とはなんだったのか
その熱い歌は新時代の到来を予感させた
チェック・アウトできても立ち去れない
この曲を弾くために若者たちはバンジョーを買う
南アの政治犯マンデーラを歌った
フォーク・リバイバルの口火を切つた
カントリーのビッグスターはこうして誕生した
人種間の融和を訴えた愛のメッセージ・ソング
“西部への憧憬”ブームを一気にあおった
川は流れ、煙を吐いて外輪船は進む
長髪の若者たちがアメリカに回帰しはじめた
あのラグタイム風がたまらなかった
青春の苦悩を素直に歌い上げた
B・Bは毎日毎晩これを歌ってきた
神々の座から鳴り響く女神の歌声だった
民謡が生きて動き出した〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フリスビー
7
1983~86年まで「週刊読売」に連載されたコラムをまとめたもの。カントリーやフォークの曲が多く、ジャズやブルースは少なめ。知らない曲やエピソードがたくさんあって、いい刺激になった。アメリカは若い国だが、だからこそそこで育った「民謡」の採取・保存に懸命なのが印象的。「ブルー・ムーン・オン・ケンタッキー」や「朝日の当たる家」など大好きな曲が詳しく解説されていて、音楽好きにはたまらない本。掲載が音楽誌ではないので、かなり自由に、政治的な事情なども書かれていて予想以上に優れた内容だった。2018/04/02