内容説明
2022年10月にソニー・クラシカルからモーツァルトのピアノ・ソナタ全集をワールドリリース、翌23年1月にはカーネギーホールにおける初のリサイタルを開催した藤田真央に、音楽ジャーナリストの伊熊よし子がロングインタビューを敢行。東京、ベルリン、そしてニューヨークから届く藤田の生の声をもとに書き上げたライフストーリー、初の書籍化。幼少期からカーネギーホール・リサイタルまでの貴重な写真も満載。
目次
あこがれのチャイコフスキー国際コンクール
チャイコフスキー国際コンクールとは
コンクールにドラマはつきもの
ロシア・ピアニズムの4つの流派
ゴージャスな審査員の顔ぶれ
ロシア出身のマエストロ
絶対音感と英語
浜松国際ピアノアカデミー
クララ・ハスキル国際ピアノコンクール
野島稔、ゲルシュタインとの出会い
世界のマエストロに愛されて
シャイーとの対等な関係に感動
モーツァルトのピアノ・ソナタ全集
レヴィンのモーツァルト論
ヨーロッパ各地の音楽祭への参加
共演者からのエール
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジョンノレン
46
クララ・ハスキル1位、チャイコフスキー2位の後、ヴェルビエやルツェルン音楽祭に加えカーネギーでも好評を博し、聴衆のみならず共演陣からも引く手数多の真央本。本人の素顔に加え、師事や影響を受けたお歴々、コンクール審査員や共演者たちの横顔や音楽づくりにまつわるやり取りなどたっぷり楽しませて貰える。モーツァルトのピアノのソナタ全曲についての本人の見解にもしっかりページが割かれている。独特の人柄と類稀な感性と、しなやかで慣性の存在を忘れさせ、一瞬たりとも目が離せないくらい吸い込まれるその演奏。最早チケットも垂涎。2023/09/03
kupukupu
4
表紙とタイトルから全編藤田真央がびっしり詰まった内容かと思いましたが、そうではありませんでした。 その点は少し不満ではありますが、11頁に渡るモーツァルトソナタの解説が大変興味深く、この本を読んで本当に良かったです。 モーツァルトは聴くのも弾くのも苦手だったけど、真央くんの演奏を聴いて「あれ?モーツァルトって素敵かも」と思い、この解説を読んで弾いてみたい気持ちになりました。 それと、ヴェルビエ音楽祭に出た時にシフにアドバイスをもらったというところで大興奮! シフにアドバイスもらえるなんて!2023/04/23
都人
3
50年来のクラシック音楽のファンだが、藤田真央の名前は初めて聞く。著者はUチューブで辻井伸行氏のことを評していたのを見たことがある。後半モーツアルトの書かれているところを読みながら、彼の音楽を聴くのは至福の時間だ。タイトルについて連想ゲーム風に思い出した事がある。もう半世紀も前に読んだ本だが、白水社の「モーツアルト頌」(高橋英郎編)の中の記述だが、物理学者のA アインシュタインが死とはどんな物ですかと訊かれ、モーツアルトが聴けなることですと答えたそうだ。 2023/11/15
ミー子
3
ピアニスト藤田真央さんへのインタビュー本。私は真央さんの演奏がものすごく好きだし、真央さんの弾くモーツァルトを聞いて、初めてモーツァルトが好きになったから、この本の内容は興味深かった。けど、内容の半分くらいは真央さん自身のことでなく、真央さんの師匠や共演した音楽家などについて詳しく書かれている。真央さんのことか読みたかったから、それ以外の人について詳しく書かれた箇所は、ちょっと興味が持てず、残念だった。2023/04/09
みさと
2
2019年、チャイコフスキー国際コンクールで第2位に入賞して以来、世界中を飛び回りつつ成長と音楽の深化を見せ続けるピアニスト藤田真央。審査員に恵まれたと本人は言うが、演奏後に大いなる賞賛の言葉をかけられ勇気をもらったこと。師である野島稔から受けた教え。共演した音楽家から受けた刺激。世界のどこへ行っても観光することもなくひたすら練習に励むストイックさ。ひたすら音楽と向き合い、音楽の素晴らしさを届けることのみを追求する演奏姿勢。そして出会った誰をも笑顔にするその明るさ。日々進化する彼から目が離せない。2024/07/18
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