内容説明
数々の世界の名画に隠された謎やメッセージとは?フェルメール『天秤を持つ女』は天秤で何を量っているのか?ムンク『叫び』の正体とは?など34作品の謎と背景を探る。
目次
第1章 宗教や死生にまつわる謎の名画(女性は一体何を量っているのか?天秤を持つ女(ヨハネス・フェルメール)
聖書の物語を独自に描いた奇抜な世界観 出現(ギュスターヴ・モロー)
革命家の死に込めたメッセージ マラーの死(ジャック=ルイ・ダヴィッド)
無頼な生活の中で描かれた聖書のハイライト エマオの晩餐(ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラバッジョ)
ダ・ヴィンチが制作中に消し去った“14番目の人物”最後の晩餐(レオナルド・ダ・ヴィンチ) ほか)
第2章 女性たちを描いた謎の名画(いくつもの不思議を秘めた謎の微笑 モナ・リザ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
「北のモナ・リザ」と讃えられる謎の微笑 青いターバンの少女(ヨハネス・フェルメール)
前代未聞の問題作に描かれた裸婦の謎 裸のマハ(フランシスコ・デ・ゴヤ)
顔のない女性は誰か 日傘をさす女(クロード・モネ)
生涯をかけて描き続けた至高の愛の形とは 接吻(グスタフ・クリムト) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
90
34点の世界的名画ばかり。歴史の教科書が書き換えられるように、これらの名画も時代と共に新たな知見が加えられる。「モナ・リザ」がダ・ヴィンチ自身をモデルにした説や、ペーテル・ブリューゲル「バベルの塔」はバビロンの娘であるローマのコロセウムに似せ円形に描き、共通言語としてのラテン語の聖書が宗教改革でドイツ語や英語に翻訳されたことの隠喩である、ドラクロア「サルダナパロスの死」でサルダナパロス王は画家自身の投影で、男性が持つ女性を力で征服したいという性的欲望を暴き出す絵だという説など。しかし、常に真相は闇の中。2021/12/17
喪中の雨巫女。
11
《私-図書館》私でも、知ってる名画ばかりでしたが、知らない事ばかりで、面白かった。2025/05/03
ごへいもち
11
沢山の名画を気楽に見ることができて楽しかった2025/02/20
noko
3
有名どころの絵画が多いので、美術にそこまで詳しくない人も、読みやすい美術書だと思います。日本人に大人気のフェルメールやダヴィンチなどの作品も紹介されてます。私は『マラーの死』が興味深かった。生で見た事がありますが、真っ白つや肌で、遺体の絵なのに綺麗だと思いましたが、これは脚色されていたんですね。マラーは皮膚病に悩んでいたそうだ。友人だから英雄としてカッコ良く描いたんだね。『アテネの学堂』も沢山の人が描かれていて、それぞれにモデルがいるらしく、誰が誰なのかを考えたりすると、奥深い。2022/03/17
みーる
1
知っている作品、エピソードは多かったけど、程よい文章量で読みやすい本でした!2021/11/19