内容説明
鉄道の物語にはその土地々々の歴史や生活の記憶が封印されている。北海道の各地では鉄道の廃止が続き、私の旅した多くのローカル線はもはや「ラストラン」を終えている。本書は私の半世紀に及ぶ北海道の鉄道乗車経験の記録である。―あとがきより。
目次
雪虫の舞う頃(ひとりぽっちの北帰行―「ゆうづる」の旅立ち;涙の青函連絡船―事件が起こった日;ニセコ街道をゆく―シロクニ(C62)の幻影
シベリア風の詩―道東、道北のローカル線紀行
疾風「おおぞら」―北海道開拓史を駆ける
帰らざる旅路―最後の蒸気列車
「カシオペア」颯爽デビュー―豪華寝台列車の誕生
置き去りになった鉄路―函館本線“山線”
鴎が鳴いて、列車は消えた―留萌本線
アイヌの海をめぐる―函館本線・室蘭本線・日高本線
黄金時代を求めて、夕張へ―石勝線夕張支線
最長どん行列車の旅―根室本線
さらば!「北斗星」―わが青春の光
さい果ての鉄道哀歌―花咲線
幻のタウシュベツ川橋梁―士幌線)
著者等紹介
芦原伸[アシハラシン]
1946年生まれ。北海道大学文学部卒。ノンフィクション作家、紀行作家。日本ペンクラブ、日本文藝家協会、日本旅行作家協会会員。『旅と鉄道』『SINRA』(天夢人)の元発行人、編集人、統括編集長。近著に『へるん先生の汽車旅行―小泉八雲と不思議の国・日本』(集英社文庫)(第10回開高健ノンフィクション賞・最終候補作品)、『被災鉄道~復興への道』(講談社)(第40回交通図書賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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