内容説明
没後500年。「戦国の先駆者」はかくも器量人だった。J:COMのレギュラー番組「泉秀樹の歴史を歩く」原作。謎に包まれた早雲像が解明され、新たな実像が見えてくる!
目次
第1章 「応仁の乱」の都から(誕生と幼少期の実像とは?;なぜ「応仁の乱」の京へのぼったのか ほか)
第2章 早雲、戦いの日々へ!(なぜ今川館を急襲したのか;いかにして興国寺城主となったか ほか)
第3章 一国の主へ―伊豆国を盗る(堀越御所の急襲作戦はいかなるものか;早雲の戦いぶりと孫子の兵法 ほか)
第4章 二国の領主へ、相模攻略の道(いかに小田原を狙ったのか;あざやかな夜襲の成功とは? ほか)
著者等紹介
泉秀樹[イズミヒデキ]
作家・写真家。1943年、静岡県浜松市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。産経新聞社、三田文学などで記者・編集者を経て、73年に小説『剥製博物館』で第5回新潮新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
58
最新の研究により分かった、北条早雲公の謎を判り易く解説。早雲公を知りたい、興味がある人には良い一冊。2019/07/09
roatsu
16
泉秀樹先生の確かな筆で、小田原北条氏創業者である北条早雲こと伊勢宗瑞の生涯と数々の事績を辿る一冊。荒唐無稽な一介の素浪人による国盗りなどあろうはずもなく、室町幕府要職を務める名家の出であり、動乱の時代に持ち前の器量と家柄のアドバンテージを利用して世に出るべくして出た人物だったことがよく分かる。引用される古文書の文章の直後にその現代語訳を付けてくれて大変読みやすく、また挿入されるコラムは生誕地を始め現代に残る彼の足跡やゆかりの場所を踏査した紀行文も楽しい、躍動的な人物伝である。付録として収録された、早雲寺殿2020/07/13
ずぅ
5
歴史系はアレルギーが出るほど苦手だけど上司から借りたから読んでみたシリーズ1 今更ながら、初代のときはがっつり小田原でもないんだなあ。確かに早雲が基盤を作って、氏綱が守って、氏康が最盛期、っていうイメージはある。 2019/02/24
竜玄葉潤
3
神奈川県民(元)からすると早雲は英雄だったはずなのだが、最近、詳しくなってくると、相模にはあんま来てないじゃん!とか思ってしまう。2021/10/28
怠
1
歴史上の英雄は素性が時代とともに解明されてくることがあり、面白いのだけれど、夢をそのままみさせておいてくれ、みたいなところもある。百姓の倅の出で太閤になったとか、ガマの油売りが大名になったとか。早雲の場合も同じで、英雄であることに変わりはないが、ロマンがちょっと色あせた。まあそれにしてもこの人たちはこっちの戦場からあっちの戦場へと忙しいこと。現代の企業家もそんな感じではあるが、命懸けの勝負だから良くトラウマにならない事、関心です。精神構造が違うんだろうね。★3。2021/01/30