内容説明
人類の文明は酒に酔うことなしには始まらなかった。西欧古典文学の根底には、常にワインの香りが漂っている。呑んべえである私には、どうしてもそうとしか思えないのである。酔っ払いの一分の理、とくとご賞味あれ。
目次
第1章 大洪水のあと、ノアは酔っぱらった―『聖書』
第2章 ギリシアの神々はわがままだった―『イーリアス』『オデュッセイア』
第3章 生の根源はディオニュソス―『バッコスの信女』
第4章 ワインに溺れて滅んだローマ帝国(1)―『アエネーアス』とホラティウス
第5章 ワインに溺れて滅んだローマ帝国(2)―『サテュリコン』
第6章 ワインと聖杯伝説とイギリス人―『アーサー王の死』
第7章 愛はすべてを征服す(1)―『カンタベリー物語』
第8章 愛はすべてを征服す(2)―『デカメロン』
第9章 おいらはすっぱいキリスト教徒―『ドン・キホーテ』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けい
1
酒の肴に読む本。 軽い語り口調で、本当にお酒の席でお話を聞いてるみたいな感覚に。 全く飲まないのにワインが飲みたくなるし、古典文学をを読んでみるかという気持ちにさせる。 ワインだけでここまで深堀できるものか、凄い。2020/07/14
ホッパー
1
すごい本。ワインという一つのテーマで、聖書からヨーロッパ系古典文学作品を読み解いて行く。 語り口が軽妙で、内容も面白い。 歴史、文学、お酒が好きな人におすすめ。2019/11/07
hirokoshi
0
読み上げ機能使用。教養〜って感じの話をしてるのに、それぞれの文学作品自体も好きだし 何よりお酒もだいすき楽しい〜〜ってのが伝わってくる愛くるしい本だった。古典読んでみようと思うし、ワイン飲みたくなる。2024/10/15
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