内容説明
不思議物語の迷宮へ。狐狸の業―狐・狸・猫・鼠・天狗など、人間生活に身近なあやかしは人間の心と体を永遠の住処とし、物語の種を蒔き続ける。不思議話―異界の存在を受け入れ、そのメッセージを素直に受け取ってきた江戸時代。日々の安寧は心を開けば、やってきた。縁起由来―誰もが一度は見た夢、記憶の奥底が揺さぶられる不思議な時間と空間、その答えがここにある。
目次
第1部 狐狸の業(狐の復讐;狐もかなわぬ;河童 ほか)
第2部 不思議話(不思議な小箱;学者狐;翁筥の秘密 ほか)
第3部 縁起由来(川の怪;観音坂の妖怪;池尻の女 ほか)
著者等紹介
花房孝典[ハナフサタカノリ]
1946年、名古屋生まれ。作家・評論家。慶應義塾大学法学部卒業。雑誌『ホットドッグ・プレス』の創刊メンバーで同誌名の案出者。音楽や雑誌文化にも造詣が深く、関連寄稿も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アル
1
江戸時代の多数の随筆から集められた奇談・異聞の現代語訳。 目次は三部に分かれているが、収録内容にははっきりした違いはなく、狐、狸、猫、天狗、河童などの話題から因縁話、幽霊譚などがランダムに並べられている印象。 中にはかなり下世話な展開の話もあるが、訳文の語り口が良くあまり下品に感じない。 すべての話に出典が明記されており、それぞれの原書を読んでみたくなる良いアンソロジーだった。2018/03/09
はみ餅
0
寺のお金を盗んだ化け猫の宿願って何だったんだろう。2020/07/28
麻耶
0
Kindleにて読了 とにかく字が小さく読みづらいのと解説が()で付け足される形で注釈などがないので読みづらい 内容自体は江戸時代の奇談、怪談を集めたもので当時の価値観なども伺いしれて面白い2019/04/09
志村真幸
0
1997年に三五館から出たものの補筆・復刊。 江戸期の怪奇譚を再話したもの。 根岸鎮衛『耳嚢』がかなり多く、そのほか『北越奇談』『諸国里人談』『半日閑話』『新著聞集』『兎園小説』などからも。 有名なものもあるが、あまり目にしないようなものも多く、楽しめた。 訳文はわかりやすく読みやすい。 2019/01/04
hideko
0
薄暗い闇のあった世界は豊かだったのかも。 不思議な物事と繋がって畏敬を感じながらの生活。2018/03/17
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