出版社内容情報
上高地と槍・穂高連峰、世界有数のその不思議な地形の魅力を紐解く。
この一冊で山の見え方が変わる!
上高地から横尾へ向かう道、途中から地面が白から黒に変わっていた。
常念山脈では常念岳のピークだけが三角形に尖っている。
イルカ岩に代表される燕岳周辺にだけ存在する不思議な形の岩塔群――。
登山中に周りを見回して、ふと気づいたわずかな地質の変化や特徴的な地形。
そこには実は壮大な大地の営みが隠されています。
特に登山者に人気の北アルプスの槍・穂高・上高地周辺には、日本列島が誕生する以前の1億数千年前から、つい最近ともいえるほんの数万年の出来事まで、さまざまな地形・地質的な歴史が凝縮、しっかりと記憶されているのです。
本書は、美しい写真と数多くの図版で、そんな北アルプス南部の大地の歴史をわかりやすく紐解いていく一冊です。
山歩きの最中、これまで
内容説明
槍の穂先はどうして傾いているのか?北アルプスの槍・穂高連峰と上高地、世界有数のその不思議な地形の謎と魅力をひも解く。
目次
山を地質で眺めるということ
地質図を片手に上高地散策
穂高を作る岩石 溶結凝灰岩を知る
ありし日の槍・穂高カルデラを想う
南岳の礫岩に大地の輪廻を見る
穂高に大岩壁ができた理由
なぜ常念岳は三角形に尖っているのか
流浪の岩石 槍ヶ岳結晶片岩
世界一若い花崗岩、現る!滝谷花崗閃緑岩
槍・穂高を押し上げた巨大な力
雪渓と氷河、どこが違う?氷河の基本
氷河地形のビフォー・アフター
槍ヶ岳になれなかった中岳
氷河公園の歩き方
穂高を削った氷河はどこまで流れていたか?
槍沢の氷河地形探訪
実践!前穂を削った氷河を想像する
屏風岩の大岩壁が生まれた理由
雲仙普賢岳と焼岳を重ねて見る
岩塔を作った天才彫刻家の正体〔ほか〕
著者等紹介
竹下光士[タケシタミツシ]
1965年、京都市生まれ。地形写真家。武蔵野美術大学油絵学科卒業。北穂高小屋にアルバイトとして勤務しながら写真撮影を始める。現在、日本自然科学写真協会会員、日本地質学会会員
原山智[ハラヤマサトル]
1953年、長野県岡谷市生まれ。東京教育大学理学部地学科地質学鉱物学専攻。京都大学大学院博士課程修了。理学博士。通産省工業技術院地質調査所(当時)を経て、1997年から信州大学理学部助教授。現在、理学部名誉教授。専門は地質学。北アルプスの成り立ちなど、断層やマグマ活動による山脈形成過程の研究を一環して行ってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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榊原 香織
kawa
yoneyama
イツシノコヲリ
kaz