内容説明
「山岳遭難は他人ごと」ではない。人が自然のなかに入る以上、それは突然、どんな人にも等しく、起こり得ることである。「もしも」のために知っておくべき登山者必修の知識と技術を紹介する。
目次
第1章 山行計画(なぜセルフレスキューが必要なのか;登山計画書の有無が生死を分ける ほか)
第2章 搬送法(危険箇所から退避する;比較的長い距離を運ぶ ほか)
第3章 補助ロープの使い方(スリングで簡易ハーネスをつくる;危険箇所にロープを固定して登り下りする ほか)
第4章 救急法(事故者の症状を悪化させないために;怯まず落ち着いて!止血法 ほか)
第5章 ビバーク(生き延びるための緊急露営;ツエルトを張る)
著者等紹介
北島英明[キタジマヒデアキ]
1959年、徳島県出身。東京都山岳連盟遭難救助隊隊長、日本山岳協会遭対常任委員、日本レスキュー協議会委員。年間を通じて岩から縦走まで幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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goro@the_booby
46
熱い講演をしていただいた北島英明氏の想いが詰まった本書でした。これはまた読み直して戒めたいと思います。これは覚えた方が良いと思うイラストなどはスマホで写真に撮ってお山フォルダーに入れました。出来れば山行で見る事なく過ごせれば良いのですが、怪我をするのは私自身じゃない場合もあります。特に家族を背負う方が行方不明になった場合、失踪扱いになり死亡とはならないので家族の方は二重三重に苦しむ事になります。山行をされる方は是非読んでもらいたいと思える一冊です。2019/02/05
バカボンのパパ
25
山岳遭難は、他人事でなく、自分ごとでということで本当にそう思います。山に登るには必ず、計画を立てる。登山計画書、ご存知の方もおられると思います。緊急時の連絡方法など山行計画が必要です。山での事故時における搬送法、救急法、ビバーク(野宿)など。子供の頃読んだ、「大冒険山入門」みたいでした。しかし、遭難したら大変です。2017/05/30
templecity
12
遭難が起こった際の対応と数々の遭難事例を掲載。装備がしっかりしていても遭難することはある。遺体が直ぐに発見できれば良いが行方不明のままだと死亡保険金などが降りず一番悪いパターン。山に行くときは登山届もそうだが家族への万が一の場合の情報を残すことをしておかなければならない。 2021/05/02
run
11
「行方不明だけはだめ」。単独が多いので、身にしみました。2018/01/23
ちえ
6
民間山岳遭難救助隊の隊長をされている著者の経験に基づく、装備の内容やセルフレスキューの方法といった実践的な内容でした。いくつかの山岳遭難の実例が紹介されており、本当に他人事ではないと感じました。2018/07/31