内容説明
ゲーテの『ファウスト』をよみがえらせ、いままたカフカの個人全訳に挑む希代のドイツ文学者が、今度は日本の森を北から南まで3年かけて歩いた。いま注目!日本の森紀行。
目次
阿寒
円山
八甲田
白神山地
朝日連峰
飯豊連峰
奥日光
三頭山
函南
芦生
大塔山
石鎚山
大山
屋久島
奄美
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
43
15編の森探訪記は、「阿寒の森」から始まる。それには意味がある。阿寒湖を取り巻く森は特別な生い立ちがあるのだ。山好きの著者は雌阿寒岳に登って森林の見事な垂直分布を、雄阿寒岳山頂から湖畔に広がる森林の樹相の色の変化を見てその豊かさに感心する。手塚治虫「火の鳥」では日本に残された最後の自然郷が阿寒に設定された。その自然の原始性によるのだろう。その自然さえも、しかし人との共生だったのだ、と池内さんはこの本で言いたいようだ。その象徴としての阿寒。なぜか。 2015/12/22
rouningyou
3
☆白神山地の林道建設反対運動の酩酊隊。☆檜原村には明治10年ぐらいまでオオカミ。秋川の人里地区の祠に納められていた「蛇骨」はニホンオオカミのものだった。(甲野勇『東京の秘境』)当時は上野原の方が開けておりオオカミは檜原村側にしか残っていなかった。2015/03/05
kan
0
独文学者の池内さんは山歩きの達人なんですね。植生の記述が学者らしい。 ボヤキのような林野庁、環境省など行政批判は文句垂れ止まり。2012/05/17
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