内容説明
海岸から、標高2000m近い山頂まで、連続して自然の植生が見られる屋久島の森。そこには、人間の存在など無視して暮らす、ニホンザルの自然な姿があった。群れを追ってサル社会の謎にせまり、サルを通して見た屋久島の歴史を描く。
目次
ハンミョウとフンコロガシ
猟師たちの目
森の変貌
西部林道のサル
群れが分裂した
照葉樹林で出会った動物たち
屋久島に暮らす
奥岳への回廊
オスザルたちの動き
メスたちの選択
オスたちはなぜ、複雄群をつくるのか
あこんき塾をつくろう
ヴィルンガの悲劇
ゴリラの森で考えたこと
ポレポレ基金の創設
学生たちの調査
ヤクシマザルの特徴とは何だろう
ヤクシマザル研究の重要性
世界遺産の島になる
学びの島であるために
オープン・フィールド博物館
著者等紹介
山極寿一[ヤマギワジュイチ]
1952年、東京生まれ。京都大学理学部卒業。京都大学大学院理学研究科教授。理学博士。1975年から屋久島でニホンザル、1978年からはアフリカ各地でゴリラの野外研究に従事。サルや類人猿の自然生活から、人間の進化史を考察してきた。最近は、ガボンで同じ森に共存するゴリラとチンパンジーの生態を調査している。屋久島では「あこんき塾」、コンゴ民主共和国では「ポレポレ基金」という自然と人の共生をめざす活動に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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